AIはアブラカタブラ? アルゴリズムは黒魔術でなかったか
むかし、むかし。AIは何でもできる魔法の技術、その開発者に説明を聞くと「アルゴリズムが特殊です。非開示特許なんです。」と聞いても、何度聞いても、ちっともちんぷんかんぷん。それなのに、莫大なVCを集めて起業家が雨後の竹の子のごとくに立ち上がって行きました。そして、残された私達の周りには未だにペンペン草しか生えていません。足長おじさんたちから巨額な投資資金を集めて、本当に成功している企業はまだわずかであり、孵化器から保育器へ移動できても、そこから外界に抜け出ていない赤ん坊のほうが圧倒的に多いそうです。
AIは人類規模の課題解決につながる技術
〜その活用は企業、人類の責務〜
胡散臭さがたっぷり漂っていたAIは今やこのような最上級の形容詞で語られる技術になっています。誰が言い出したかって? 泣く子も黙るKEIDANREN Policy&Actionからのレポートです。
- 人類規模の課題の解決、SDGsの達成に 課題先進国であるわが国の貢献が問われる
- その答えとしてわが国では「Society 5.0」を提示 Society 5.0実現の中核技術がAI
- 今般のAI革命は産業展開のフェーズに進み 産業や社会を新たな段階へと変革させることも可能に
- 各国でまとめられる戦略や原則も踏まえ、 産業界として、いかにAIの適切な活用を進め、
- AIの力を使っていくかという問題意識の下、本戦略をとりまとめた
AIを知らねば、ヒトにあらずとも言うような語り出しなのです。「鉄は国家なり」と宣言していた産業界は、今度は「AIこそが国家である」と宣言しているのです。
そうなると、お茶飲み話に「これからはIoTとAIですなぁ」と濁すばかりでは困るわけです。
AI-readyなヒト
ビジネスに携わるならばその役割に応じて、AI時代に備えた準備が必要です。それをAI-ready いわばAIに備えるべく心がけのある人というのです。
リテラシー(利用者)
□すべての人がAIリテラシーを身につけるよう、教育システムを改革する
□あらゆる個人がAIを活用するため、リベラルアーツ教育を充実する
□よりよい社会の実現のため、個人主体でパーソナルデータを活用する
□多様な社会実現へ、AIをインクルージョン・テクノロジーとして活用する
中核人材(技術者)
□さまざまな技術者がAIを活用するための「AI工学」を確立する
□AI技術者を育成するためのリカレント教育を推進する
□AI×領域*のダブルメジャー、リベラルアーツ教育を推進する
□産学官連携のもと、AI人材に関する教育プログラム認定を推進する
トップ人材(研究者)
□既存の教育課程の枠にとらわれない育成の仕組みをつくる
□トップ人材が正当に評価される体制を構築する
□AIとあらゆる学問領域*のコラボレーションを推進する
□AIに関連した国際会議を起点に、国際的な産学官連携拠点化をはかる
みんな、準備はいい? Are you ready?
この記事の作者
花房賢祐
ロジスティクストレンド㈱