物流塾

SF映画から学ぶ・近未来スマートロジスティクス

 映画「2001年宇宙の旅」は、1968年に公開され、AIの概念を一般に紹介した作品として知られています。この映画では、HAL 9000という人工知能が、人間よりも冷静で確実な判断を下し、読唇術を使い、チェスをプレイし、芸術に関する見識を持ちながら、宇宙船内の電子機器を管理する役割を果たしています。このAIは、時には冷酷な行動を取ることも描かれており、現代のAI技術の先駆けと見なされています。

(出典:「2001年宇宙の旅」映画記事抜粋)

 1983年に公開された「ブレインストーム」では、他人の記憶や感覚を記録し、別の人が体験できる「知覚伝導装置」というデバイスが登場し、これは現在のVR技術に通じるものです。

(出典 :「レインストーム」映画記事抜粋)

 さらに、2002年の「マイノリティ・リポート」では、スマートフォンやタブレットに似た小型情報端末や、網膜認証、虹彩認証などが描かれており、これらは現在のテクノロジーとして実現されています。

(出典:「マイノリティ・リポート」映画記事抜粋)

 これらのSF映画は、創造上の機器や機能を描き、現実の技術革新に影響を与えてきました。特に、「SFプロトタイピング」という考え方は、2013年頃から注目され、科学的な空想やフィクションのストーリーテリングを通じて新たなアイデアを生み出し、それを実現可能なプロトタイプに変える手法として、イノベーションを促進するために企業に採用されています。ロジスティクス分野でも、このような思考法を活用することで、改善、改革、デジタルトランスフォーメーション(DX)とは異なる新しいアプローチが必要とされています。未来をより良くするために、これらの考え方を取り入れることが、今後の発展において重要であると言えます。

 日本で『SFプロトタイピング』や『SF思考』をはじめて紹介した書籍が、2013年6月に刊行された『インテルの製品開発を支えるSFプロトタイピング(PROFESSIONAL & INNOVATION)』。

 話は過去に遡り、日本の文化で大きな影響として、1580年代の日本は、戦国時代の終焉に向けて動き出していました。この時期、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康という三英傑が、それぞれ異なる方法で日本の未来を形作っていきます。信長は西洋文化を積極的に取り入れ、秀吉は琉球王国との関係を深め、家康はスペインとの外交を行いました。彼らの文化的な影響は、その後の日本に大きな足跡を残しました。

 現代に目を向けると、2024年のスマートデバイスOS市場は、AppleのiOS、GoogleのAndroid、そしてファーウェイのHarmonyOS NEXTという新たな競争者の登場により、新しい局面を迎えています。日本ではiOSが約70%のシェアを占め、Androidが約30%ですが、グローバル市場ではその逆の傾向があり、特に中国ではAndroidが圧倒的なシェアを持っています。ファーウェイのHarmonyOS NEXTの登場により、今後数年間で市場の構造が大きく変わる可能性があります。さらに、スマートカーOSとしての進出も予測されており、スマートデバイス市場は3強の時代を迎えつつあります。

 ハンディターミナル業界では、独自OS、Windows OS、Android OSといったOSが次々と変遷しており、2025年、2026年には大きな変化が予測されています。OSの変更に伴い、アプリケーションの開発も必要となり、開発工数や予算の見直しが求められる。このような状況を踏まえ、将来を見据えた汎用アプリケーションの開発ツールであるミドルウェア「Rundlax、HaiSurf3」の活用が必要不可欠であり、注目されています。ミドルウェアは、アプリケーションで使用する汎用的な機能をまとめており、効率的な開発を可能にします。これにより、業務処理に特化した部分のみの開発に集中でき、開発期間やコストの削減に繋がります。

 このように、時代を超えて技術の進歩が続く中で、過去の歴史から現代、そして未来へと、私たちは常に新しい挑戦に直面しています。それぞれの時代の英傑たちが築いた基盤の上で、私たちは次の一歩を踏み出していくことが必要な時期であると言えるでしょう。

この記事の作者
コラム記事のライター
青木 誠治

シェアードシステム株式会社

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