共同輸送を実現する鍵は「荷札データの共通・共有」にある~Bit Waybill®️の挑戦

物流業界は今、大きな転換点を迎えています。
ドライバー不足や物流コストの上昇、そして物流効率化法への対応など、従来の「自社だけで運ぶ」発想では解決できない課題が山積しています。こうした状況のなかで注目されているのが、複数企業が協力して輸送を行う「共同輸送」です。
しかし共同輸送を実現するためには、企業の垣根を越えて貨物情報を安全に共有できる仕組みが不可欠です。その情報基盤として国内初でローンチされるのが、共創型物流データプラットフォーム「Bit Waybill®️」です。
物流効率化の本命は共同輸送
物流業界では、積載率の向上、荷待ち時間や荷役時間の短縮が重要なテーマになっています。なかでも最も大きな効果が期待されるのが共同輸送です。
各社が個別に配送するのではなく、同じ方面へ向かう貨物を集約して運ぶことで、トラックの空きスペースを減らし、輸送能力を最大限活用できます。
これまで共同輸送が広がりにくかった理由は、貨物の追跡方法や管理番号が企業ごとに異なり、輸送の途中で情報連携が難しかったからです。どの企業が、どの貨物を、どこまで運んでいるのかをリアルタイムで把握できなければ、共同輸送は効率的に機能しません。
そこで必要になるのが、企業の垣根を越えて貨物情報を共有できるデータ基盤です。

Bit Waybill®️が目指す「つながる物流」
Bit Waybill®️は、荷札(=貨物情報)をデジタル化。荷主企業、運送会社、ドライバー各々の業務実績をインターネット上で結び付けることが出来るデータプラットフォームです。
物流に関わるさまざまな企業が共通の仕組みを利用することで、共同輸送やリレー輸送、中継輸送を通じて、「輸送力のシェア」を実現しやすくすることを目的としています。
特徴は、参加する貨物すべてに共通管理番号である「BWB番号」を付与することです。この番号を軸に、荷主、運送会社、倉庫など複数の事業者をまたいでも同じ貨物として追跡できます。これにより、輸送履歴、現在地、受け渡し状況などが一貫して管理され、企業間連携のハードルが大きく下がります。
リレー輸送を支える共通荷札
共同輸送と並んで重要なのがリレー輸送です。長距離輸送を一社、一人のドライバーが担うのではなく、複数の運送会社やドライバーが区間ごとに引き継ぎながら輸送する仕組みです。
例えば東京から大阪までを一人で運転するのではなく、東京から浜松、浜松から名古屋、名古屋から大阪というように分担すれば、労働時間の削減や長距離運転の負担軽減につながります。これは物流業界が直面する2024年問題への有効な対策にもなります。 ただし、途中で担当会社が変わるたびに貨物情報の引き継ぎが必要になります。Bit Waybill®️ではBWB番号(=共通荷札ID)によって、輸送会社が変わっても貨物情報を途切れることなく共有できます。これにより、安心安全で確実なリレー輸送を支援します。

フィジカルインターネット時代への第一歩
物流業界では近年、「フィジカルインターネット」という考え方が注目されています。
これはインターネットのコンセプトを物流に適用し、貨物が最適な経路をリレー(中継)して届けられるように、企業の枠をも超えて効率的に輸送する考え方です。
その実現には、貨物情報を標準化し、誰もが利用できる共通ルールを整備する必要があります。Bit Waybill®️は、荷主、運送会社、倉庫、物流関連サービスが同じ基盤を利用できる環境を提供することで、将来的にはモーダルシフトも視野した大規模共同輸送の土台づくりを進めています。
ブロックチェーンが支える「信頼できる物流データ」
Bit Waybill®️では、データの信頼性を高めるためにブロックチェーン技術を活用しています。ブロックチェーンというと難しく聞こえますが、簡単に言えば「誰が・いつ・何を記録したかを改ざんしにくい形で保存する電子台帳」です。
BWB(荷札)番号をブロックチェーン上でNFT(偽造不可な所有証明書付きのデジタルデータ)としてトークン化。データの正確性はブロックチェーンが純粋に“テクノロジーのみ”で証明するため、参加者同士は近くても遠くてもテクノロジーを基礎に信頼関係を築くことが出来ます。
ビットコインは、世界中の知らない者間であっても普通に安心した取引が出来ていますね。理屈はそれと同じです。

物流では貨物の受け渡しや運送履歴が頻繁に発生します。もし記録が書き換えられてしまえば、トラブル発生時の原因究明が難しくなり、ネットワークの相互信頼が失われます。ブロックチェーン技術を活用することで、各工程の記録を信頼できる形で残しながら、必要な関係者だけが情報を閲覧できる安全な仕組みを実現しています。
つまりブロックチェーンは仮想通貨のためだけの技術ではなく、「物流データの高い検証性によって信頼を支える裏方」と考えると分かりやすいでしょう。
参加者は思い思いのアイデアで活用して欲しい
Bit Waybill®️の参加者には壮大なアイデアを必要としません。荷主企業を中心に据えた、または数社程度の運送企業連合など、アライアンスレベルの共同輸送ネットワークで充分です。
また、物流DXを提供する企業にはこれら共同輸送への動きを支援する製品・機能で参加して欲しい。 Bit Waybill®️は、ブロックチェーンのガバナンス思想に倣い、参加者の意見を集約し一般化の上で、標準を考慮したアップデートを計画、実施する運営組織形態を目指していきます。

物流を変える、全員で変わる。
物流危機を乗り越えるために必要なのは、各社が輸送能力を囲い込むことではありません。限られた輸送力(=車両とドライバー)を業界全体で有効活用し、共同輸送を当たり前にすることです。そのためには、企業を超えて貨物情報をつなぐことを可能とする共通基盤が欠かせません。
Bit Waybill®️が目指しているのは、単なるシステム提供ではなく、物流に関わる企業がデータでつながる新しいエコシステムの構築です。
共同輸送の推進による積載率向上、リレー輸送による労働負荷軽減、そしてフィジカルインターネットの実現。物流業界の未来は、一社単独ではなく「共創」によって切り拓かれていくと確信しています。
「物流を変える、全員で変わる。」
今こそ物流のパラダイムシフトの実現へ全員でその一歩を踏み出しましょう。
この記事の作者
金澤 茂則
ロジザード株式会社 代表取締役社長
URL ⇒ https://www.logizard.co.jp/










