ノンカスタマイズであらゆる物流業務に対応するWMS「LFSWM」登場!

EPG(Ehrhardt + Partner Group)は、ドイツを拠点に世界各国で展開する、倉庫管理システム(WMS)を中心としたロジスティクスソリューションのリーディングカンパニーです。1987年の設立以来、35年以上にわたりサプライチェーン領域での最適化を追求し、現在では1600社を超える企業にWMSを中心とした総合的なロジスティクスソリューションを提供しています。EPS(Ehrhardt Partner Solutions)はグループの一員として日本でのソリューション展開を担っています。
「LFSWM」という名称は、ドイツ語と英語、それぞれの言語における倉庫管理システム(WMS)の考え方を組み合わせて生まれた造語です。ヨーロッパの高度なロジスティクスの知見と、グローバルで通用するシステム設計の思想を融合させたこの名前には、国際的な視点で進化し続けるWMSであるという想いが込められています。
LFSWM : LAGER FÜHRUNGS SYSTEM / WAREHOUSE MANAGEMENT
現行WMSビジネスの課題
現在一般的に提供されているWMS(Warehouse Management System)パッケージビジネスには、いくつかの構造的な問題が存在します。例えば
・カスタマイズ前提となっており、導入コストの大部分をカスタム費用が占める「素材提供型」のビジネスモデル
・導入後も柔軟性や拡張性に欠け、拠点増加や処理量増大に応じて追加課金が発生する「スケーラビリティとコストのトレードオフ」のビジネスモデル
カスタマイズ自体が悪いわけではありませんが、属人化やコストの不安定さは、物流の基幹システムとしてのWMSにとって大きな課題であると考えます。
LFSWMが志向する新たなビジネス環境
LFSWMが目指すのは、物流ノウハウを込めたパッケージを開発・提供し、お客様自身で自律的なシステム運用を可能とするビジネス環境の構築です。これを実現する魅力的かつハイパフォーマンスなパッケージの提供により、将来的な事業拡大や業務変化にも柔軟に対応できる環境を実現することを志向しています。
長い歴史とグローバルビジネスでの多くの経験
LFSWMは、35年以上にわたるWMSビジネスの歴史を持ち、世界1,600社を超える企業への導入実績を誇ります。この長年の経験の中で、グローバル企業からの多様かつ高度なニーズに対応してきたことで、パッケージ自体に豊富な物流ノウハウが蓄積されました。
このノウハウは、ハイパフォーマンスな標準仕様として体系化されているだけでなく、多様な要件に柔軟に対応する拡張機能も、モジュールとしてあらかじめ用意されています。これにより、個別のカスタマイズに頼らずとも、幅広い業務ニーズに対応できる柔軟性と拡張性を備えています。
日本におけるWMSビジネスでは、「なんでもやります」に象徴されるような個別開発が主流であり、その知見は主に開発担当者にとどまりがちです。一方、私たちは顧客のニーズを丁寧に分析し、汎用的な価値のある機能を標準または拡張モジュールとしてパッケージに取り込み、持続可能で自律的なシステム運用を支える製品づくりを続けています。
LFSWMの特徴
LFSWMの大きな特徴は、グローバルで蓄積されたカスタマイズ要望を標準機能として取り込み、それを世界中の企業に提供することで、業務の高度化と付加価値の向上に貢献している点です。
実務面における主な特長は以下の通りです。
1.豊富な機能 : カスタマイズ機能のアドオンと機能毎アクティベート制御
多様な要件をパッケージ機能としてアドオンする取り組みを継続した結果LFSWM
は400近い機能を持っています。さらに各オプション機能は機能単位にアクティベートすることで使用設定が可能です。
2.柔軟な業務:パラメータによる多彩な業務対応
各業務にはパラメータ設定が準備され様々な運用方式の選択が可能です。現場適用においてカスタマイズを無くし、PJ期間短縮、メンテナンス性向上を計ります。
3.充実の環境:アクティベート×パラメータの検証環境
運用環境とステージング環境の二つの環境を準備することでお客様自身による設定変更と評価、自律運用を実現します。
これらの特徴によって日本国内のお客様の物流現場において、LFSWMはパッケージ機能でほぼ全ての業務推進が可能であり、機能のアクティベートとパラメータ設定で将来の業務拡大にも対応が可能だと考えています。
他にも次のような特長があります
4.見える化:物流データ管理と業務最適化のためのダッシュボード機能
業務上のすべてのアクションをタイムスタンプ付きで記録・管理しており、WMSが保有するオーダーデータと連携した高度な分析が可能です。
さらに、マテハン機器の稼働状況をリアルタイムで監視する機能や、作業進捗を可視化する管理機能も備えており、現場運用の透明性と即応性を高めます。
収益性の向上を目的とした実績データの蓄積と、ドリルダウンを可能とする分析基盤により、お客様独自のKPI設定や改善施策の立案・検証を支援。カスタム分析機能の開発も柔軟に対応可能な環境をご提供しています。
5.マテハン連携 : マテハン制御システムの実装
本システムは、多様なマテリアルハンドリング(マテハン)機器とのシームレスな連携を可能とし、自動倉庫、シャトルシステム、ロボット、AGV(無人搬送車)など、幅広い装置の統合管理に対応しています。
LFSWM上の画面インターフェースから直接マテハン機器の制御が行えるため、オペレーションが大幅に簡素化され、現場作業の効率と正確性が向上します。
提供環境
オンプレミスにも対応していますが、SaaSでの利用を推奨しています。SaaS環境では、完全にプライベートなクラウド構成が可能で、欧州の厳格なデータ保護基準をクリアした高いセキュリティと、2拠点に分散配置されたメイン・バックアップサーバによる高い運用継続性を備えています。
課金体系は「同時アクセスユーザー数」に基づいており、物流拠点の数や物量の増加によって費用が増えることはありません。端末へのインストールや拠点追加もユーザー自身で行えるため、事業拡大に伴うコスト負担を最小限に抑えられます。
また、豊富なパラメータ設定を自律的に運用できるよう、運用環境とは別にステージング環境を標準で用意。これにより設定変更の事前検証が可能となり、現場主導の業務改善を強力に支援します。
LFSWMは、情報システム部門の負担を軽減しながら、現場が自ら考え、設定し、改善を進められる自律型の物流現場を支える次世代型WMSです。
導入実績
3PL(物流事業者)、小売業、食品・飲料、自動車、エレクトロニクスなど、幅広い業種で導入されています。特に自動車業界では、部品物流の分野で活用が進んでおり、BOM(部品構成表)機能を活かしたアッセンブリ品の流通プロセスを支援しています。また、食品・雑貨・医薬品などの消費財分野においても豊富な物流システムの導入実績があります。さらに、日系企業をはじめとする多くの企業に採用され、高い評価を得ています。
LFSWMは、ノンカスタマイズで多様な物流業務に対応できる次世代型WMSです。
豊富な標準機能や柔軟なパラメータ設定により、現場主導の自律的な運用を実現。
SaaSにも対応し、拡張性・コスト効率・セキュリティのすべてを兼ね備えています。グローバルで培った実績と知見を活かし、日本の物流現場に新たな価値を提供すべく、私たちはこれからも挑戦を続けてまいります。
EPS-Ehrhardt Partner Solutions 株式会社HP:LFSWM | EPG
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この記事の作者

長谷川 英世
EPS-Ehrhardt Partner Solutions 株式会社 シニアコンサルタント