物流塾

音声による作業支援で現場を変える! LYDIA Voice

物流業界は今、人手不足や作業品質のバラつき、属人化、そしてデジタル化の遅れといった課題に直面しています。特に現場作業は、効率化が求められる一方で、依然として人手に依存する業務が多く残されています。自動化が進む一方で、中規模物流現場などでは現実的な改善策として、作業者を支援する柔軟なシステムが求められています。

そうした中、注目されているのが音声認識技術を活用した「ピックbyボイスソリューション」です。

LYDIA Voice(リディアボイス)は、特にオーダーピッキングに代表される物流現場の作業者が、音声で指示を受け、音声で応答することで、紙やハンディターミナルを確認せずに両手と視線を自由にしたままピッキング作業ができる、先進的な「ハンズフリー・アイズフリー」ピックbyボイスソリューションです。

ハンズフリー・アイズフリーがもたらす作業革新

 

LYDIA Voiceの最大の特長は、作業者が「ハンズフリー」(手が自由)かつ「アイズフリー」(目が自由)の状態で作業できる点です。
従来のヘッドセット型に加えて、VoiceWear といったウェアラブル音声端末の選択肢も用意されており、現場のニーズに応じて最適な装着方法を選べます。
これにより、紙や画面を確認する時間や視線移動が不要になり、音声指示を耳で聞き、作業対象に集中しながら、声で応答して次の作業に移る――この音声との並行作業によって、作業効率は飛躍的に向上。紙や画面の確認、視線移動が不要となり、作業スピードは従来比で20〜30%向上、誤出荷の大幅削減が報告されています。

また、音声認識技術はかつて日本で導入されていた従来の音声支援システムと比べて、認識精度が飛躍的に向上しており、作業者の習熟度や環境に応じて音量・音質・音声シナリオのスピードを柔軟に調整できるなど、ユーティリティも大幅に向上しています。これにより、より快適かつ確実な作業支援が実現可能となっています。

さらに、多言語対応により、外国人スタッフが多く働く物流現場でもスムーズな作業支援が可能となっており、グローバル人材活用にも貢献します。

繁雑なSKU管理も音声で解決 ― アパレル業界の事例

特に顕著な導入効果が見られたのがアパレル物流の現場です。アパレル商品は、同一アイテムに対して色・サイズの組み合わせが多く、非常に多くのSKU(最小管理単位)を扱うことが特徴です。
従来は、こうしたSKUの正確なピッキングのために、「読み上げ担当」と「ピック担当」の二人一組で作業を行い、確認し合いながら進めていました。
しかしLYDIA Voiceの導入により、音声指示による正確な識別と応答確認が可能となり、1人で作業を完結できるようになりました。
これにより、人員配置の最適化と同時に、ミス削減と作業スピードの向上が実現。人材不足に悩む現場において、非常に大きな効果を生んでいます。

初期投資を抑えるAndroid端末対応

LYDIA Voiceは、市販のAndroid端末で動作可能な設計となっており、専用ハードウェアを導入する必要がありません。
このため、音声システム導入時にネックとなりやすい初期投資コストを大幅に削減できるのも大きなメリットです。
既存のWMS(倉庫管理システム)や販売管理システムと連携可能な設計であり、システムの大幅な改修や再構築が不要。スモールスタートにも適しており、段階的な導入も容易です。

 

多様な業務への対応力

LYDIA Voiceは、以下のような現場作業を支援できます:

  • ピッキング作業(オーダピック・トータルピック)
  • フォークリフト運転中の音声指示
  • 検査・点検業務(例:自動車整備、品質チェック)
  • 冷凍・冷蔵倉庫内での作業
  • 返品処理、在庫補充、棚卸、仕分け

実績のある導入事例では、車両点検作業において、音声でチェック項目を確認・記録しながら両手で作業できる“ながら点検”を実現し、作業の効率化と抜け漏れ防止に貢献しています。

作業者の音声登録不要、すぐに使える利便性

LYDIA Voiceは、作業者ごとの音声プロファイルの事前登録が不要で、誰でもすぐに使用を開始できる仕組みを採用しています。
このため、繁忙期に増加する派遣社員や応援要員といった一時的な作業者でも、特別なトレーニングなしに即戦力として現場に投入可能です。
発話者を特定するのではなく、発話内容を高精度で認識する設計のため、誰が使っても安定した認識精度を実現。人材流動が激しい現場や、短期間の稼働が求められるシーンでも、大きな力を発揮します。

VoiceWearによる快適な装着感と高精度な認識

LYDIA Voiceと組み合わせて使用するウェアラブル機器VoiceWear 5およびVoiceWearAirは、物流現場のために設計された音声認識対応デバイスです。

  • 6マイクアレイによる高精度音声認識(ビームフォーミング)
  • Bluetoothによる無線接続とNFCによる簡単ペアリング
  • 約50%軽量化したコンパクト設計
  • ノイズ耐性と柔軟な取り付け設計(ベルト、ポケット等)

作業中のストレスを抑え、長時間着用しても快適に業務を続けられる点も、現場評価の高いポイントです。

現場とシステムをつなぐ統合プラットフォーム

LYDIA Voiceは、単なる現場支援ツールではなく、既存のWMSや基幹業務システムと連携することで、業務全体の可視化と最適化を実現する統合プラットフォームとして機能します。
現場の作業データがリアルタイムでシステムと連携されることで、管理部門は作業状況を即座に把握でき、効率的な判断や迅速な対応が可能になります。
これにより、現場と経営が密接につながり、物流運用全体の最適化が図られます。

導入実績と安心の拡張性

LYDIA Voiceは、国内外で350社以上に導入されている実績ある音声ソリューションです。物流、流通、小売、製造、整備業界など、業種・業態を問わず広く活用されています。
日本国内においては、アイニックス株式会社(本社:東京都目黒区)が正規販売代理店として、LYDIA Voiceの導入支援および運用サポートを行っています。
また、導入前にはスマートフォンで簡単に操作体験できる「デモアプリ」を提供しており、実際の使用感を事前に確認可能。社内への説明や導入検討もスムーズに進められます。
継続的な機能拡張や多言語対応、デバイスの進化にも対応しており、将来的な現場の変化にも柔軟に対応できる点も大きな魅力です。

まとめ ― LYDIA Voiceが実現する物流現場の未来

LYDIA Voiceは、音声という“人間に最も自然なインターフェース”を業務に取り入れることで、作業効率・正確性・安全性・コストの最適バランスを実現する革新的な仕組みです。

  • アパレル業界での1人作業化に代表される実用性
  • 専用機器不要、Android端末対応による低コスト導入
  • 作業者登録不要で、派遣社員や応援要員もすぐに使える柔軟性
  • 多国籍作業者にも対応できる多言語対応力
  • 作業効率の大幅向上を実現する音声並行作業による効率化
  • 音声とITを結びつけた統合型業務プラットフォーム

これからの現場改革に求められるのは、“人の力を最大限に引き出す”テクノロジーです。
LYDIA Voiceは、その最前線で、経験やスキルに依存しない現場力を提供し、誰でもすぐに使える「音声の力」で現場と経営をつなぎます。

LYDIA Voiceデモプログラムダウンロードページ:

LYDIA Voice事例動画:【導入事例】音声認識システム「Lydia Voice」

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この記事の作者
コラム記事のライター
長谷川 英世

EPS-Ehrhardt Partner Solutions 株式会社
シニアコンサルタント

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